風に沿って水の上を流れる教会

方舟教会

伊丹潤(本名:庾東龍) | 大韓民国

方舟(パンジュ)教会は、済州島にあるピンクス・ビオトピア(PINX BIOTOPIA)のタウンハウス の住人の一人が、同地域に教会がないことを残念に思い、ビオトピア内の敷地を買い取って建築家の伊丹潤(本名:庾東龍/ユ・ドンニョン、1937~2011)に設計を依頼して建てられました。建築家は、この教会を自分が先に設計したビオトピア内の4つの博物館(水、風、石、地)の延長線上にあるものと考え、済州島の自然と一体感を持つように設計しました。

建築家が設計依頼を受けた時に初めて思い浮かべたイメージは、水上に浮かぶ船のような形だったと言います。また、標高400mのオルム(側火山)にある敷地を訪れた時、済州島の空から一番近い場所に位置するこの教会の屋根を、刻々と変わる島特有の空とどのように調和させるかについても考えたと言います。そのため、設計初期には「空の教会」と呼ばれていました。

このような初期構想によって完成した建物は、済州島の自然を背景に水上に浮かぶ「ノアの方舟」を連想させます。3種の金属板で作られた屋根は三角形のモザイクで構成され、様々な色で太陽の光を反射させてさらに美しく光り、風が吹いて雲が流れる姿が水面に照らし出されると、まるでノアの方舟が風に乗って動いているような神秘的なシーンが演出されます。

教会の内部は、木材とガラスを連続的に交差して作った壁面を通じて外部の光と影を引き入れ、まるで外にいるかのような気分になり、水面で囲まれた周辺景観がガラス越しに室内に伝わり、水上に浮かぶ船に乗っているかのような錯覚に陥ったりもします。演壇に向か って一定間隔で繰り返し設置された木材フレーム構造は一種の透視図法効果があり、礼拝のためにここを訪れた人々を自然と敬虔な気持ちで演壇に向かわせてくれます。

TIP
方舟教会から歩いて行ける距離にある安藤忠雄設計の本態博物館(www.bontemuseum.com)には、韓国伝統工芸作品や現代美術作品が展示されています。
周辺観光地
中文観光団地、本態博物館、オーソルロクティーミュージアム、水風石ミュージアム
住所
済州特別自治道西帰浦市安徳面山麓南路762番ギル113
方法
済州国際空港からタクシーで40分
電話
064-794-0611
入場
無料
ウェブサイト
www.bangjuchurch.org
時間
外部:5月~9月 09:00~19:00、10月~4月 09:00~18:00(年中無休)
内部:10:00~12:00、14:00~17:00(日曜日は15:00~17:00、本堂のみ公開)
安重根義士の真っ直ぐな気質のような建築物

安重根義士記念館

林永煥、金善賢 | 大韓民国

安重根(アン・ジュングン、1879~1910)は、日本の侵略により国の運命が危険にさらされた時期、独立のために命がけで戦った代表的な人物です。安重根義士記念館は、彼の崇高な精神を称えるために1970年に現在の場所に建てられ、2009年に同じ場所に新しく再建されました。ここには、かつて日本が大韓帝国に対する植民地支配の象徴として建てた「朝鮮神宮」がありました。大韓帝国を精神的・宗教的にも支配しようとした日本の痕跡を消し、そこに独立運動の精神的な支えだった人物の記念館を建てたことは、象徴的な意味を持ちます。

©Photo(Ji Ho Kim)-KTO

建築家の林永煥(イム・ヨンファン)と金善賢(キム・ソンヒョン)は、記念館を全体的に12本の半透明ガラス製のボックス型の建物を集めて完成させました。「12」という数字は、安重根と共に日本帝国からの独立闘争を約束した11人の同志を象徴します。安重根と11人の同志は、全員左手の薬指の第一関節を切断し、太極旗の上に「大韓独立」と書き、「同義断指会」という小規模の決死隊を結成しました。同義断指会を象徴する12のボックスは、それぞれ均質な半透明素材の複層ガラスで覆われ、まるで韓国の伝統家屋「韓屋」の欄間窓に貼り付ける障子紙のように光を半透過・散乱させ、昼間は太陽の光を柔らかく内部に取り込み、夜になると12ボックスの内部照明が外に向けてほのかに放たれ存在感を表わします。

©Photo(Ji Ho Kim)-KTO

記念館に入るための地上から地下へと続く静かで長い通路を通りながら、安重根義士に会う心の準備をします。記念館に入ると、3階の天窓まで垂直の吹き抜けになっている空間が現れ、天窓から降り注ぐ光が安重根義士の銅像を照らし、そこに作り出されるシルエットは観覧客に強いインパクトを残します。

TIP
記念館入口の南山図書館前から「南山循環バス(02、03、05番)」に乗ると、南山ソウルタワーと南山韓屋村が一度に観光できます。
周辺観光地
南山公園、南山野外植物園、南山ソウルタワー、南大門市場
住所
ソウル特別市中区ソウォルロ91
方法
地下鉄1・4号線ソウル駅10番出口から徒歩15分
電話
02-3789-1016/1026
入場
無料
ウェブサイト
www.ahnjunggeun.or.kr
時間
3月~10月10:00~18:00、11月~2月10:00~17:00/月曜日、1月1日、ソルラル・秋夕当日休館
Writer by yun sin-yong | Photo by KTO
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